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イーソル、自動車向けSOA用ECU集約通信ゲートウェイのPoCを発表

V2X通信などのセントラルコンピューティングECU開発へ

イーソル株式会社(以下、イーソル)は7日、ルネサスエレクトロニクス社(以下、ルネサス)の車載SoCSystem on Chip)製品上での、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に基づくオープンスタンダードなソフトウェアモデルを活用した通信ゲートウェイECUPoC(概念実証)を発表しました。

V2XVehicle-to-Everything・車車間/路車間)通信など、要求の厳しい自動車機能向けのセントラルコンピューティングECU開発に新たな道を開くものとなり、最先端の自動車アーキテクチャをサポートしていくことが期待されています。

自動車業界では、自動運転やスマートトラフィックソリューションの鍵を握る技術の1つとして、V2X通信などに関心が集まっており、これら最新テクノロジーを自動車へ実際に搭載することが喫緊の課題となっています。

一方で、従来型車両では100以上あるECU数を、先進的自動車アーキテクチャへの移行で、数そのものとしても減らしていこうとするトレンドが、さらに課題への対処を複雑なものにしているという背景もあります。

こうした高度なソリューションには、一元化された高性能コンピューティングデバイス、ドメインコントローラー、インテリジェントセンサーが必要です。

今回発表されたPoCは、イーソルのマルチカーネル対応RTOSプラットフォームである「eMCOS(エムコス)」をベースにしており、ルネサスR-Car S4SoCで採用されているヘテロジニアスマルチプロセッサアーキテクチャを活用したヘテロジニアスeMCOSプロファイルを使っています。

このユニークな構成により、高いリアルタイム性能や高エネルギー効率、システムにおける柔軟性の高さが実現されました。またECUを高速通信ゲートウェイで接続し、制御ユニット同士や、車両とクラウドの間を安全かつ確実な方法で接続することにより、V2XOTAなどの機能はもちろん、ドライバー向けの新サービスを開発・提供していくことが可能になるとされています。

V2X通信などのセントラルコンピューティングECU開発へ

高速・安全、必要な制御の利いた軽量な通信が可能に

これらヘテロジニアスコンピューティングソリューションのソフトウェアは、SOAに基づいて開発されており、イーソルのeMCOS RTOSプラットフォームが、ヘテロジニアスハードウェア起動後の処理を安全に、またセキュアに制御するものとなります。

それぞれのeMCOSプロファイルは、独自のマルチカーネルアーキテクチャにより、優れたマルチコア性能と無干渉を提供、同時に軽量なプロセス間通信機能で、多様なヘテロジニアスコア上のアプリケーション間における高速で安全な情報交換を可能にすると見られています。

現在のR-Car S4eMCOS Board support packageは、すでにRTOSによる全周辺機器の安全な制御のために、ヘテロジニアスセキュリティハードウェアとIPMMUの両方をサポート、さらに最新のIEEE TSN規格をカバーする高性能3ポートイーサネットスイッチのルネサスR-Switch 2もサポートしているそうです。

PoCにおけるeMCOSプロファイルの使用について見ると、eMCOS Hypervisorが高性能x Arm Cortex-A55コアで用いられており、またeMCOS AUTOSARプロファイルはAUTOSAR Classic PlatformのベースとしてCortex-R52コアで起動されています。

2つのRH850 G4MHコア上には、AUTOSAR Classic Platformが搭載され、高性能8x Cortex-A55コアは、eMCOS Hypervisorによって安全かつ確実にリアルタイムでの仮想化がなされるようになっており、LinuxまたはeMCOS POSIX上でAUTOSAR APゲストをホストします。

加えてタイプ1.5ハイパーバイザーを用いることにより、ネイティブPOSIXプロセスを並行してホストすることもできるようになり、従来にない利点を生み出すところとなりました。

こうしたPoCの実施により、先進的な自動車の開発が大いに支えられ、自動運転やスマートトラフィックが現実のものとなる未来もまた一歩、近くなったと考えられます。

(画像はプレスリリースより)

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