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低消費電力・測距性能が大幅向上のマルチゾーンToF測距センサ誕生

次世代測距センサとなる「VL53L8」が誕生

STマイクロエレクトロニクスは12日、スマートフォンのカメラ管理や拡張現実(AR)、仮想現実(VR)に最適なダイレクトTime-of-FlightdToF)測距センサ「VL53L8」を発表しました。測距性能を向上させたほか、電力消費を半減させるなど、従来製品に比べ大きく進化しています。

VL53L8」は、Metalenz社との協力によって開発された世界初の光学メタサーフェス技術を採用、単層でもより多くの光を光学システムに集め、複数の機能の動作を可能にしています。これにより、スマートフォンなどの機器小型化や、新たなセンシング方式の実現が叶うと見込まれています。

モバイル機器の前面・背面カメラはもちろん、スマートスピーカーやARVRMR機器などに向き、前面カメラアプリケーションには対象物追跡やジェスチャ認識が、背面カメラアプリケーションにはレーザーオートフォーカス、カメラ選択、タッチ・ツー・フォーカス、フラッシュ調光がそれぞれ含まれるものとなります。

低い照度の条件下でも高い機能性能を発揮、屋内外での検出やスマート・フォーカス・ブラケティング、コンシューマー用LiDARなど深度マッピングが求められるアプリケーションにも最適な仕上がりとなりました。

低消費電力・測距性能が大幅向上のマルチゾーンToF測距センサ誕生

安定の高精度測距性能、低消費電力でホストプロセッサ負荷も大幅低減

VL53L8」は、940nmの高出力垂直共振器面発光レーザー(Vertical Cavity Surface Emission LaserVCSEL)光源、VCSELドライバを集積したシステム・オン・チップ・センサ、単一光子アバランシェ・ダイオード(Single Photon Avalanche DiodesSPAD)の受光アレイ、低消費電力の32bitマイクロコントローラを集積したセンサ・モジュールです。

送信・受信開口部には、メタサーフェス・レンズ技術を採用、従来の「VL53L5」と同じく164×4)または648×8)のマルチゾーン測距に対応する仕様となっています。安定した高精度の測距性能が確保され、多くの製品に有用な機能を提供すると見込まれます。

新たに発表された「VL53L8」は、マルチゾーンdToF測距センサとして市場を牽引してきた、STマイクロエレクトロニクスの従来品「VL53L5」などをさらに発展させた次世代製品として、高効率の回折光学メタサーフェス・レンズ技術を採用、フランスにある同社のクロル工場(300mm工程)で製造されています。

これまで以上に高性能の新VCSELドライバに、高効率なVCSELを組み合わせているため、同等条件下で「VL53L5」に比較し、大幅に向上した測距性能を達成、さらに消費電力は半減させることができるとしています。

これらの性能は同じ視野角と出力測距ゾーン(60fps4×4または15fps8×8)を維持したまま発揮可能で、単一のリフロー型コンポーネントで提供されます。

また1.2V1.8VIO互換性を備え、ホスト・プロセッサに要求される負荷は従来製品より大きく軽減可能となりました。これによりシステム統合も容易となり、幅広く大きな利点を生み出すと考えられています。

IEC 60825-1 Class 1認証も取得済み、先進的なレンズ取り外し検出システムも備え、ユーザーの目の安全にも十分な配慮がなされています。

(画像はプレスリリースより)

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