ニュース(プレスリリース)

パーソルクロステクノロジーに関するニュースについて紹介します。

カーボンニュートラル燃料対応のエンジン実験サービスを開始(ニュースリリース)

2021.09.01

プレスリリース

2021年9月1日
パーソルR&D株式会社

パーソルR&D、カーボンニュートラル燃料に対応したエンジン実験サービスを開始

~ディーゼルエンジンでのカーボンニュートラル実現に向けた開発に貢献~

パーソルグループで技術系エンジニアリング事業を手掛けるパーソルR&D株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:礒田 英嗣、以下 パーソルR&D)は、ディーゼルエンジンでのカーボンニュートラルの実現が期待される、カーボンニュートラル(以下、CN)燃料に対応したエンジンの性能及び機能、耐久実験サービスを2021年9月から開始します。

■背景:エンジン搭載車のカーボンニュートラル実現に向けた動向

 地球温暖化を背景にエネルギー問題への関心が高まる中、2020年10月の臨時国会で「2050年カーボンニュートラル」が宣言され、経済産業省では「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」※1が策定されました。この取り組みに自動車工業会も賛同し、燃費向上や電動車開発が加速度的に推進されておりますが、燃料のCN化も重要な施策の一つとなっています。CN燃料とは、再生可能エネルギー由来の合成燃料やバイオ燃料などのことで、合成燃料は製造過程でCO2を取り込み、バイオ燃料は原料となる植物の成長過程において光合成を行うことでCO2を吸収していることから、燃料を使用することで排出されるCO2はプラスマイナスゼロになると考えられています。

 CN燃料はすでに搭載済みのディーゼルエンジンなどの燃料インフラでも使用可能といわれていることから、航続距離や大きな出力が必要で動力源の電動化が難しい大型の商用車や農建産機に活用し、カーボンニュートラル化が目指せると期待されています。こういった動きから、既存のディーゼルエンジンのCN燃料に対応した実験サービスのニーズが増加しています。

※1:2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略 https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210618005/20210618005.html

■パーソルR&Dのカーボンニュートラル燃料に対応したエンジン実験サービス

 パーソルR&Dは長年にわたり実施してきたディーゼルエンジンの実験サービスにおいて、CN燃料の対応を開始します。エンジンの耐久性や出力・燃費をはじめとした性能・機能試験および分解調査を実施し、既存の化石燃料 (JIS2号軽油) との比較を行うことで 開発課題の有無をデータなどで提供します。

 すでに本実験に関しては多数の問い合わせを頂いており、9月より次世代バイオ燃料として注目されているHVO※2を使用したディーゼルエンジン耐久実験サービスを開始いたします。続いて、性能・機能実験サービスや合成燃料での同実験サービスを順次展開してまいります。

※2:Hydrotreated Vegetable Oilの略で、水素化植物油

カーボンニュートラル(イメージ)カーボンニュートラル(イメージ)

■エンジン実験サービスの概要

 商用車メーカーとの長年にわたる開発業務経験から、CN燃料に代替した際のエンジンの性能や機能への影響を調査する実験評価や、分解調査など多角的な実験が可能です。さらに、実験結果や分解調査した結果を基に、各部品の耐久性などの改善点のご提案も実施いたします。

エンジン分解調査(イメージ)エンジン分解調査(イメージ)

1.耐久実験および耐久後の分解調査

CN燃料を使用し、評価対象に合わせた運転条件で連続運転することで、シール材やホースなどに使用されるゴムや樹脂材料への耐久性や、フィルター目詰まり、エンジン内部の堆積物、ならびに部品の摩耗量を調査し結果をデータ化いたします。また、排気ガス浄化装置の浄化性能や劣化具合などの評価も可能です。

2.性能・機能確認実験

エンジン出力、各温度・圧力、燃費をはじめ、CO2二酸化炭素やNOx窒素酸化物などの排出ガスの計測や燃焼解析を実施いたします。また、エンジンの使用用途と使用燃料の特性に合わせたエンジン制御パラメータの再適合と、エンジン制御条件の検討や、制御条件変更に伴う、振動応力・騒音など各部品 (機能) の評価もご要望にお応えいたします。

 パーソルR&Dは、長年提供してきたエンジン開発技術を生かすとともに、商用車や農建産機業界、燃料メーカー様への働きかけなども行い、エンジンでのカーボンニュートラル実現に向け貢献してまいります。

■パーソルR&D株式会社について<https://www.persol-rd.co.jp/

 パーソルR&D株式会社は、自動車、航空宇宙、ロボット、デジタル家電などの領域で、技術コンサルティング、一括請負、部分請負、技術者派遣にて、企業様の設計・開発をサポートしています。

 これからも、機械・電気電子・制御ソフト分野の設計、実験・認証サービス、モデルベース開発(MBD)の技術を駆使し、設計、研究開発から実験までの「ワンストップサービス」を提供してまいります。

■「PERSOL(パーソル)」について<https://www.persol-group.co.jp/

 パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様な事業を展開しています。グループの経営理念・サステナビリティ方針に沿って事業活動を推進することで、持続可能な社会の実現とSDGsの達成に貢献していきます。

 また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも積極的に取り組み、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX組織構築支援を行う「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」などのサービスも展開しています。


本件に関しては、こちらのページよりお問い合わせください。

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